電気二重層コンデンサの原理
電気二重層コンデンサは活性炭と電解液の界面に発生する電気二重層を動作原理として利用したコンデンサです。
活性炭が電極として使用されその原理を図1に示します。固体として活性炭、液体として電解液を用いて、それらを接触させるとその界面にプラス、マイナスの電極が極めて短い距離を隔てて相対的に分布します。この様な現象を電気的二重層といっております。外部より電界を印加すると電解液中で活性炭の表面の近傍に形成するこの電気的二重層を原理に利用しているものです。
電気二重層コンデンサの特徴
電気二重層コンデンサは、従来のコンデンサで用いられている固有物質の誘電体は無く、また、電池の様に充放電に化学反応を利用したものでもなく、次のような特徴を有しています。
1 特長
- 1.小形でファラド(F)単位の静電容量が得られます。
(表面積の大きい活性炭の使用と、誘電体の距離が極めて短い) - 2.特別な充電回路や、放電時の制約が不要です。
- 3.過充電、過放電を行なっても電池の様に寿命に影響することがありません。
- 4.環境性に優れたクリーンエネルギーです。
- 5.電子部品としてはんだ付けできることから、電池の様に脱落や接続不安定になりません。
2 弱点
- 1.電解液を使用しているので寿命は有限です。
- 2.使用条件によっては液漏れを起こす場合があります。
- 3.アルミ電解コンデンサと比較して内部抵抗が高いので交流回路には使用できません。
3 用途例
以上の特徴を生かし、電気二重層コンデンサは下記の様な用途に幅広く使用されています。
- 1.ビデオ、オーディオ機器のタイマーやプログラム等のメモリーバックアップ。
- 2.携帯機器等の電池交換時の補助電源。
- 3.時計、表示灯等太陽電池を使用した機器の蓄電源。
- 4.小型モータやセルモータの起動電源。
図1 電気二重層コンデンサ原理図

電気二重層コンデンサと電池、アルミニウム電解コンデンサとの比較
- 1.電気二重層コンデンサの性能、基本材料の比較を下記表に示します。
電気二重層コンデンサ アルミニウム電解コンデンサ ニッケルカドミウム電池 鉛シール電池 使用温度範囲 -25〜70℃ -55℃〜125℃ -20〜60℃ -40〜60℃ 電極材料 活性炭 アルミニウム (+)NiOOH
(-)Cd(+)PbO2
(-)Pb電解液 有機溶媒 有機溶媒 KOH H2SO4 起電方法 自然発生する電気二重層を誘電体として利用 酸化アルミニウムを誘電体として利用 化学反応を利用 化学反応を利用 公害性 無 無 Cd Pb 充放電回数 100000回以上 100000回以上 500回 200〜1000回 単位容積当たりの容量 1 1/1000 100 100 - 2.電気二重層コンデンサの電気容量の比較を図2に示します。
電気容量(Farad)
図2





