当連結会計年度(平成23年1月1日〜平成23年12月31日)の経営環境は、内外に起きた未曽有の災害の影響による生産活動の大幅な減退や消費の落ち込み、円高の長期化、欧州の財政問題などにより受注変動が激しく、年間を通して厳しい状況でありました。また、その余波は平成24年においても在庫調整、実需の回復に時間がかかるなど不透明さが残っております。
このような状況の中で当社グループの当連結会計年度の業績は、連結売上高303億1千1百万円(前期比1.6%増)、連結営業利益12億6千万円(前期比363.2%増)、連結経常利益5億9千5百万円(前期は連結経常損失4億1千3百万円)、連結当期純利益4億5千1百万円(前期は連結当期純損失1億9千4百万円)となりました。リーマンショック以後の環境激変に対応すべく、製品ポートフォリオをより長期安定化できる車載・産業機器向けにシフトし、同時に構造改革を推進してまいりました結果、2011年度は様々な環境変化に対応しながら、黒字化を達成することができました。また、当社グループにおきましては、東北地域にある製造子会社が被災いたしましたが、生産の早期再開努力や原材料の確保などにより震災による操業への影響を最小限に抑えることができました。また、タイ工場は北部チェンマイに位置していることで、洪水の影響も少なく、安定的な稼働を続けられ、生産性改善やコスト削減ができたことも大きな要因となりました。
今後の経営環境につきましては、上期は昨年の余波が続き、在庫調整の影響があるとともに、実需も緩やかな回復基調とであると予想されます。
当社グループは、世界規模の生存競争に勝ち残り、再成長を目指してまいります。
コンデンサ事業につきましては、当社が開発した「ウイスカフリー」(注1)製品の拡充を図り、製造・販売部門一体による車載・産業向け高品質・高性能製品の拡販を目指します。 タイ工場を車載に特化した生産拠点と位置付け、専門性を高めてまいります。マレーシア工場は量産工場でありながら、車載・産業向け小型にも対応できる工場として、生産性向上、コスト構造の見直しによるコスト競争力の強化を図ってまいります。
プリント回路事業につきましては、滋賀主力工場をビルドアップ基板、エニーレイヤーを中心とするハイエンド技術商品や高信頼性基板の拡販、マレーシア工場では量産工場として生産性向上やコスト競争力強化のための設備の拡充を実施し、国内外一体となった生産・販売体制の強化を図ってまいります。
当社は高性能コンデンサ、電気二重層、高性能プリント基板の中でも、特に車載・産業向けの高品質・高性能を最も得意する会社となり、電気自動車、ハイブリッドカー、スマートメーターなどの次世代環境エネルギー時代に必要とされる会社となるべく一層現場力を磨き、チャレンジしてまいります。
(注1)環境汚染対策としての鉛フリー化に伴い、鉛入り錫めっき品から錫めっきリード線に変更したことで、コンデンサのリード溶接部において錫ウィスカが発生し、このウィスカが電子回路に飛散して回路ショートとなることから、ウィスカをコンデンサ外に飛散させない手法を適用し、ウィスカフリーを実現した。

代表取締役
吉田 秀俊



